親知らずは本来1番最後に生えてきます。しかし食生活の変化によって現代人は顎が小さくなり、萌出するスペースが不足することから完全に生えてこないケースが増えていると言われています。「親知らずは抜歯しなければならない」というイメージがあるとは思いますが、状態によっては残すメリットもある場合があります。
しかし一般的には若いうちに親知らずを抜歯してしまう方がメリットなことが多いです。
大切なのは親知らずが生えてきてた場合、一度抜歯をすべきなのか非抜歯でも大丈夫なのか状態を調べておくことです。当院では大学病院の口腔外科で研鑽を積んだドクターが抜歯を行います。
一部の例外を除き、ほぼ全ての親知らずは当院での抜歯が可能です。難しい親知らずだからという理由で大学病院を紹介されたがなかなか日程が合わない方にも受診をおすすめします。
どのような親知らずが抜歯になって、どのような親知らずであれば非抜歯で済むのか気になるところではないでしょうか。一般的な基準でご説明します。
上記のような場合が抜歯・非抜歯となる代表的なケースといえます。
また、この診断にはレントゲンと歯周組織検査が必要となります。
一部の親知らずは「自家歯牙移植」という歯を失った際にインプラントや入れ歯ではなく親知らずを移植するという手法を用いることができます。無闇に抜歯をするのではなく、将来起こりうるリスクを想定しながら、親知らず抜歯のメリットとデメリットをきちんと考えることが重要です。
親知らずを抜いた後、痛みが長引く原因として有名なものに「ドライソケット」があります。直訳すると「乾いたくぼみ」なのですが、どういう意味かというと抜歯した穴には通常血液が溜まり血餅(かさぶたのようなもの)となり、2~3日後から血餅の中で線維芽細胞(コラーゲンのもと)が増殖することで抜歯窩の骨は歯ぐきで覆われ、徐々に痛みがなくなっていきます。
かさぶたは何度も剥がれると傷の治りが悪くなると思います。お風呂に入るとかさぶたは容易に剥がれてしまうと思うのですが、お口の中は同じような状況で、とてもかさぶたが剥がれやすい環境と言えます。
ドライソケットは抜歯窩にできたかさぶたが何度も剥がれてしまうことで、骨を覆ってくれる歯ぐきができず、痛みが長引いてしまうという病態です。
少しでも術後の痛みを予防したい場合、抜歯直後に最初から歯ぐきの主成分であるコラーゲン(テルプラグ®︎)を填入しておくという方法もあり、おすすめです。
先程、抜歯・非抜歯の基準で触れた自家歯牙移植(歯の移植)は患者さんにとって大きなメリットがあります。
スピードと精度が求められる難易度の高い治療ではありますが、当院では可能な限りご自身の歯で過ごして欲しいという思いもあります。そのため抜歯の必要がない親知らずはいざとなったときに使えるよう温存しておくこともあります。
親知らずが気になる方は、一度検査にいらしてください。抜歯、非抜歯の診断から治療やメンテナンスまでのプランをご提案させていただきます。
痛みが強くなってからいらっしゃるよりも、違和感を感じた段階でお越しになられるほうが患者さんの負担が少なく済みます。
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